「立派な経営計画書を作ったが、結局机の引き出しで眠っている」
「現場に指示を出しても、意図が伝わらず結局自分が手を出している」
そんな悩みを持つ経営者は少なくありません。
日々、トラブル対応や資金繰り、採用に追われる中で、何十ページもの計画書を作る時間も、読み返す余裕もないのが現実です。
けれども、戦略を動かすために必要なのは立派な冊子ではありません。
社長の頭の中にある「直感」を、社員が迷わず動ける「共通言語」として1枚に落とすこと。
それが「A3戦略シート」です。
この1枚があるだけで、会社の判断と行動は驚くほど整い始めます。
なぜ「A3 1枚」なのか?
製造業の方にとって、最も馴染みのあるサイズが「A3」ではないでしょうか。図面と同じサイズです。
A3の良さは、「全体を一目で俯瞰できる」こと。
1枚に収めるために、情報の優先順位が自然と整理され、「今、我が社がどこへ向かっているのか」が誰にでも伝わる形になります。
これは単なる資料ではなく、意思決定の「共通土台」をつくるツールなのです。
埋めるだけで戦略が動き出す「5つの項目」
A3用紙を5つのブロックに区切り、次の項目を書いてみてください。
- 目的(パーパス):
我が社は何のために存在し、誰を幸せにするのか?
例)「価格競争から抜け、指名で選ばれる会社になる」 - 顧客の課題:
お客様が本当に困っていることは何か?
例)「設計変更に柔軟に対応してくれる外注先が少ない」 - 我が社の強み:
他社には真似できない「こだわり」はどこか?
例)「図面の意図を読み取り、加工条件まで提案できる」「小ロットでも段取り替えが速い」 - やらないこと:
自社の強みが活きない案件や、利益を削るだけの相見積もりは断る。
「やらないこと」を決めることが、限られたリソースを守る最大の戦略です。 - KPI(重要指標):
売上だけでなく、会社の「変化」を示す数字を設定します。
例)「指名見積比率」「リピート率」「粗利額」「提案件数」
「A3 1枚」が現場の武器になる3つの場面
A3戦略シートは作って終わりではありません。
日々の判断の現場で使ってこそ価値が出ます。
- 見積の場面で
「この案件はA3に書いた『我が社の強み』を活かせるか?」
活かせない仕事は勇気を持って断る。
それが利益率を守る第一歩になります。 - 会議の場面で
意見がバラバラになったとき、「A3の『目的』に照らすと、どっちが正しいか?」を基準に議論します。
社長の気分ではなく、「会社の共通基準」で判断できるようになります。 - 採用の場面で
面接でA3を見せながら「うちはここを目指している。この強みを一緒に磨けるか?」と伝えてください。
価値観が合う人が集まり、定着率も高まります。
最初の一歩:「モヤモヤ3行」を書き出す
「いきなりA3を埋めるのは難しい」と感じるなら、
まずは今の「モヤモヤ」を3行だけ書き出してみてください。
- 「案件が増えても利益が残らない」
- 「値引き交渉が常態化している」
- 「社員が自分で判断できず、社長の確認を待つ」
この3行が、戦略の芽です。
それをA3の型に当てはめていくだけで、漠然とした悩みが経営課題に変わります。
まとめ:戦略とは「社長の頭の中を共有物にする」こと
社長が現場も顧客も一番理解している。だからこそ、現場は社長に頼りすぎてしまう。
しかし、社長の頭の中が共有されない限り、人数が増えるほど判断はブレていきます。
戦略とは、立派な計画書ではなく、
迷ったときに戻れる「共通の1枚」をつくること。
今日から、社長の頭の中をA3に開放してみませんか。
それが、会社の「静かな変化」を生み出す最初の一歩になります。
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