- 製造現場のように、経営を分けて見直すという考え方
工場の大掃除や機械のメンテナンス、そして棚卸しに追われる時期になりました。
現場の整理整頓は進んでいても、経営者としての「頭の中の整理」はいかがでしょうか。
日々の突発的なトラブル対応や納期管理に追われながらも、
「この1年、会社として本当に前進できただろうか」
そんな不安が、ふと頭をよぎる瞬間があるかもしれません。
売上数字は確認している。
それなりに忙しかった実感もある。
それでも、結局何が良くて、何が課題だったのかが曖昧なまま、年末を迎えてしまう-
これは多くの中小製造業の経営者に共通する悩みです。
振り返りが難しいのは「混ざっている」から
1年を総括しようとして言葉に詰まるのは、
経営者としての力量不足ではありません。
原因は、起きた出来事が頭の中で「混ざったまま」になっていることにあります。
例えば、
- 思ったような利益の出なかったた特注品の案件
- 無理な短納期対応で現場を疲弊させてしまった仕事
- 設備投資や技術継承といった、先送りになった課題
これらが整理されないまま同時に浮かぶと、
「結局、忙しかっただけではないか」
という漠然とした感覚だけが残ってしまいます。
経営を「棚卸し」するという考え方
ここで有効なのが、経営を一度「棚卸し」するという発想です。
工場の在庫を確認するように、
経営の出来事も分けて並べて見直すことで、状況がはっきりしてきます。
具体的には、次の3つに分けて振り返ってみてください。
① うまくいったことを分けて考える
まずは、この1年で成果が出たことを整理します。
例えば、
歩留まりが改善し、想定以上の利益が出た案件。
若手への技能伝承が比較的スムーズに進んだ取り組み。
ここで重要なのは、
「結果が出た」という事実だけで終わらせないことです。
- なぜ、うまくいったのか
- それは偶然か、再現できるものか
この視点を加えることで、
それは来年も活かせる「強み」に変わります。
② うまくいかなかったことを切り分ける
次に、思うように進まなかったことを整理します。
外注費や残業代が嵩み、利益が削られた案件。
着手できずに終わった工場内の5S改善活動。
ここで大切なのは、
誰かを責めることではありません。
- 判断が難しかったのはどこか
- 想定と現実のズレは何だったのか
を冷静に切り分けることが目的です。
③ 来年へ持ち越すテーマを整理する
最後に、今年は完了しなかったが、
意味のある課題を「来年に持ち越すテーマ」として整理します。
老朽化した設備の更新計画。
特定の顧客への依存度を下げるための販路開拓。
これらは失敗ではありません。
次に進むための「未完了リスト」です。
振り返りの価値は「来年の迷いを減らすこと」
来年の方針を、ゼロからひねり出す必要はありません。
- 活かせる強み
- 見直すべき古いやり方
- 手放していい不採算な仕事
これらのヒントは、すでにこの1年の現場の中にあります。
それらを、
頭の中で混ぜたままにせず、並べ直すこと。
それだけで、経営は確実に前進します。
年末に、ひとつだけ問いかけてみてください
機械の電源を落とした静かな事務所で、
こんな問いを自分に投げかけてみてください。
「今年、判断が一番うまくいったのは、どんな場面だっただろうか?」
その答えの中に、
あなたの会社の「次の軸」が芽生えています。
振り返りは反省会ではありません。
来年の一歩を、静かに確かめるための時間です。
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