御社の魅力、本当に求職者に伝わっていますか?
「求人を出しても応募が少ない」
「面接に来ても、会社の魅力をうまく伝えられない」
そんな悩みを感じていませんか?
中小製造業の多くは、素晴らしい製品や技術に誇りを持っています。
しかし、それを『言葉』や『見える形』で求職者に伝えきれていないケースが少なくありません。 ところが最近、採用活動で成果を上げている会社ほど、自社の知的財産(=知恵や技術の資産)を上手に「見せる」工夫をしています。
知財は単なる「特許」や「商標」にとどまらず、会社の信頼と技術の証として、『働きたい会社』をつくるブランドの一部になり得るのです。
知財は「会社の信頼の名札」になる
求職者は、会社選びでこう考えています。
「この会社は本当に信頼できるのか?」
「自分の技術や努力を成長につなげられる環境だろうか?」
知財を大切に扱っている会社は、求職者にとって『技術を資産として守る文化がある会社』として映ります。
例えば、
- 特許や商標をきちんと取得している
- 製品カタログに「自社登録商標」が明記されている
- ホームページで技術や開発姿勢を丁寧に紹介している
こうした発信は、求職者に「信頼の名札」として伝わります。
「この会社は技術を大切にしている」「ここで働けば自分のスキルも活かせそうだ」と感じてもらえるのです。
知財を採用力に変えた精密部品メーカーの事例
ある精密部品メーカーは、長年培った技術を整理し、独自の加工技術名を商標登録しました。
当初は「そんなものを登録して意味があるのか」と社内でも懐疑的な声が上がりました。
しかし登録後、採用活動に明確な変化が表れました。
採用ページで「独自技術〇〇加工®」と紹介したところ、応募者から「自社技術をしっかり持っている会社に惹かれた」という声が増加。
さらに、既存社員からも「自分たちの技術に誇りが持てる」との声が上がり、社内の士気向上にもつながりました。
知財を活用することで、社外からは信頼が、社内からは誇りが生まれる。
これこそが、採用と定着の両面で効く『ブランド化』の力です。
「働きたい会社」に変える3つの知財活用視点
知財を採用にも活かすためには、次の3つの視点がポイントです。
- 見える化する
自社の強みや特許・商標を、ホームページやパンフレットでわかりやすく紹介する。 - ストーリー化する
特許や技術の背景にある「なぜこの技術を開発したのか」を伝える。
『技術の理由』が伝わると、採用候補者の共感を呼びます。 - 社員を巻き込む
「自社の知財を守るのは自分たち」という意識を育て、誇りを共有する。
【明日からできる】最初の一歩
採用に「知財の力」を活かすために、まずは次の一歩から始めてみましょう。
- 自社のホームページに「商標登録済み技術」や「開発実績」を紹介する
- 採用説明会やパンフレットに「自社の技術ブランド」を一言添える
- 社内会議で「わが社の強みをどう見せるか」をテーマに話し合う
こうした小さな工夫の積み重ねが、「技術を資産として守る会社」「社員の知恵を大切にする会社」という印象を築きます。
👉 知財は『守るため』だけのものではありません。
信頼を築き、働きたい人を惹きつける―それが、会社のブランド資産です。