社長が感じる「会議のコスト」
「会議はしているのに、結論が出ない」
「話し合いは盛り上がるけれど、翌日から何も変わらない」
そんなもどかしさを感じたことはありませんか。
中小製造業の経営者の多くは、現場対応に追われながらも「週1の会議」で課題を話し合っています。
しかし、結論が出ずに時間だけが過ぎていく会議では、「人件費をかけた割に何も残らない」と感じることもあるでしょう。
残念ながら、その会議は「行動につながらない=意思決定の場になっていない」可能性があります。
「話し合いで終わる会社」に共通する3つの問題
議論が活発でも会社が前に進まない-そんな会議には共通点があります。
- 目的があいまいなまま始まる
「とりあえず情報共有」で集まると、論点がぼやけ、話が拡散してしまいます。 - 発言が意見交換で終わっている
「自分はこう思う」「それも一理ある」で満足し、結論が出ません。 - 決めたことの責任の所在が不明確
誰が、いつまでに、何をするのかが決まらず、結果として誰も動かない。
これでは、どんなに会議を重ねても成果は生まれません
「決めるための会議」に変えた会社の取り組み
一方で、同じ時間でも結果を出す会社があります。
ある金属加工会社では、「会議が長い」「結論が出ない」と社員の不満が上がっていました。
そこで社長は、次の3つのルールを導入しました。
- 目的を明確にしてから始める
会議の種類を「情報共有」「方針決定」「課題解決」など、あらかじめ設定。 - 論点を見える化する
ホワイトボードに「今日の議題」と「結論欄」を書き出し、話がずれたらすぐに戻す。 - 決定事項を行動に落とし込む
最後に「誰が」「いつまでに」「何をするか」を必ず整理し、次回にフォローする。
このルールを徹底した結果、会議が「話すため」から「決めるため」へと変わり、行動が伴うようになりました。
会議を「意思決定の場」に変える3つの視点
成果につながる会議には、次の3つの視点があります。
- ゴールを定めて始める
「この会議の目的は何か?」を最初に明確にすることで、全員の意識が集中します。 - 決定事項をリスト化して共有する
単なる議事録ではなく、「決定事項リスト」として可視化し、全員で進捗を確認する。 - 「振り返り」の仕組みをつくる
次の会議で「前回の決定事項はどうなったか」を必ず確認する。
この一手間がやりっぱなしを防ぎ、行動を定着させます。
明日から会議を変えるための一歩
次の会議から、まずこの3つを試してみてください。
- 開始前に「今日の目的」を一言で伝える
- ホワイトボードや共有画面に「議題」と「決定事項」を並べて書く
- 終了時に「誰が・いつまでに・何をするか」を確認する
この小さな習慣の積み重ねが、会議を「コスト」から明日の利益を生む投資へと変えていきます。
💡会議を変えれば、組織が動く。
「話す」から「決める」へー意思決定の文化が会社を成長させます。